薬剤師の年収は40代が、男女ともに変化の分かれ目となります

薬剤師の年収は40代で大きく変わります。

実は、20～30代の内は年収にあまり差は出ません。平均して400～500万円台になります。

ところが40代に突入すると、500万円台で伸び悩む人と600～700、ひいては1000万円にまで年収が伸びる人がいます。

なぜこのような差ができてしまうのでしょうか。そこには、薬剤師の働く環境が関係していました。

40代ともなると、役職を務める薬剤師も増えてきます。

代表的なのが、管理薬剤師。職場内において、薬の管理を一手に任されるポジションです。この管理薬剤師になると役職手当がつくので、基本給と合わせて昇給することができます。

また、ドラッグストアの場合は店長を務めることもあります。こちらも役職手当が込みで、昇給することが可能です。

そして、ここからが昇給の分かれ目です。あなたが調剤薬局や病院に勤めている場合、先に紹介した管理薬剤師以外の役職はそれほど多くありません。あるとすれば、薬局長ぐらいでしょうか。

また、病院に勤める場合、その収入は診療報酬から出されます。この診療報酬が昨今削減されているため、役職がついたとしても基本給はさほど伸びません。

一方、企業やドラッグストアに勤めている場合は、業績によって従業員の収益も決まります。役職も豊富なので、昇進とともに給与も増えていきます。

40代で年収が大きく変化するのは、働く環境の違いが大きく影響しているのです。

薬剤師の年収は40代では男女でも異なります。薬剤師は女性が多くを占める職業で、全体の7割近くが女性です。そのため、男女間の年収差もあまりありません。

しかし、これが大きく開き始めるのが40代です。

男性の年収が増えていく一方、女性の年収は下降していきます。

その原因は、出産をきっかけに退職、育児に専念する女性が多いからです。

非正規雇用は育児休暇制度がない、あったとしても忙しくて取得できない。

夫の仕事が忙しく、家事や育児の分担を頼むのが難しい。

そんな事情から専業主婦になる女性も多いです。

また、子供が生まれて数年は専業主婦でいて、小学校入学程度の年齢になってからパートとして復職する薬剤師もいます。

この場合フルタイムではなく、週に2・3日程度の就業を選ぶ場合もあります。女性の場合はライフスタイルの変化で一時的に年収が下がる時期があるため、同じ年代でも男性に比べると年収が下がってしまうのです。

薬剤師の年収は40代から上げていくことが可能です。ただし、40代になっていきなり転職というのは、自力では難しいです。

以前の仕事で役職を務めていると、転職先でも役職を見つける場合がほとんどです。そうなれば採用する側としてもコストがかかりますから、あまり多くの求人を用意できないのです。

女性の場合、長期のブランクがあると求人を見つけにくいという問題もあります。

40代から動き出すのではなく、大切なのは20代・30代のうちにキャリアプランを立てておくことです。

どんな職種について、どんな能力を身に着けるのか。それを考えておけば40代からでも転職・年収アップもしやすくなります。詳しくは転職支援サイトで相談してみてください。